ゲーム業界について (1) 業界の仕組み

時期に関わらず、ゲーム製作を仕事にしたいという質問などをネットで見かけることがある。
それに対してゲーム業界の関係者が開いているサイトなども数多くある。
自分の考えをまとめてみようと思い、すこしづつエントリしていこうと思う。

手始めに業界の仕組みや職種、問題点などをまとめていこうと思う。

第一回の今回は、ゲーム業界の仕組みから。

まぁ仕組みと一言でいってもなんのこっちゃとおもうだろうけど。
企業レベルでの役割分担とでもいうところ。

大きな役割分担としては、以下になるだろう。
  1. 開発
  2. 企画
  3. 製作・発売
  4. 問屋
  5. 小売り
  6. 消費者
このうち、3~6は流通以降になるので、本連載では基本的に触れない。
関係性に関してでてくることはあるとおもう。

1~3に関しては、いろいろな組み合わせがある。
  • 1と2がA社、3がB社
  • 2と3がA社、3がB社
  • 1がA社、2がB社、3がC社
など、組み合わせを考えるときりがないし、複数社で担当することもある。
主な組み合わせとしては、
  • 1~3すべてA社
  • 1~2がA社で、3がB社
  • 1がA社で2~3がB社
というものだろうか。

まず用語の定義になるが、開発を担当するのがデベロッパー、販売を担当するのがパブリッシャーとなる。
先ほどの分類ではAがデベロッパー、Cがパブリッシャーだ。
日本ではこの言葉を使わなかったり、使い分けが曖昧だったりすることはあるが、海外では結構はっきりと使う。
ちなみに自分はデベロッパーに属する。
うちはデベロッパーだけだけど、あるタイトルではパブリッシャーだけど、あるタイトルではデベロッパーだったり、デベロッパー兼パブリッシャーが基本だけどパブリッシャーだけなタイトルがあったりとかもあったりする。

例えば1~3をすべてこなす会社としては、スクウェア・エニックスやカプコン、コナミなどが挙げられる。
1としてはトーセなどあるが、トライエースなど一部例外を別にして基本的にはユーザーになじみがない。
3としてはマーベラスエンターテイメントや合併前のエニックスなどが挙げられる。
スクウェア・エニックスは旧スクウェア部隊が内製もしているので1~3だけど、デベロッパーに開発を頼むタイトルもあるので、3だけってこともある。
3だけっていうのはマーベラスエンターテイメントなどで比較的少ない。

もちろんこの分類はファーストパーティにも当てはまる。
ファーストパーティというのは、ハードウェアを出している会社。任天堂とかMicrosoftとかSCEとか。
任天堂とMicrosoftは1~3をすべてこなすけど3だけってタイトルもある。
SCEは基本は3になる。内部に開発部隊が昔はあったけど、今はないか独立させているはず。

まず列挙順とは違うけど、3のパブリッシャーから。
パブリッシャーは、企画し、開発を監督し、広報し、発売する。
企画は商品企画だけで、内容まで企画するとは限らない。
例えばなんらかの漫画のゲーム化権を買い、そのゲームを作ろうというところまで企画するわけだ。
これがデフォだ。

で、デベロッパー数社に声をかけてゲーム内容や予算などでコンペを行う。
デベロッパー決めうちでコンペをやらないこともある。

パブリッシャーのその商品に対する責任者がプロデューサーとなる。
プロデューサーはいわば総指揮を行う。
その仕事は多岐にわたり、主に広報、予算の確保、開発の監修など。
開発に対しては監修といえる程度が一般的で、どこまで口をだすかは企業やプロデューサーによる。
個人的には大手や老舗ほど要所要所はしっかりしているけど基本的にデベロッパーに任せ、そうでないと細かくチェックする。
(個人的には細かくチェックされるほど整合性がなくなったりして劣化していくパターンが多いようにおもう。
チェックだけではなく、その場の思いつきとかを強制してくるから。愚痴ですまん)

任天堂の宮本氏などプロデューサーだけど、実開発にも結構携わるというパターンもあるが、これは主に内製の場合だろう。
多くの場合、プロデューサーは数本同時に進行しているので、あまり1本に時間を割けない。

次にデベロッパー。
デベロッパーは開発を担当する。
パブリッシャーから声がかかるとそれに合わせてゲームを企画し、コンペに参加する。
また、自分たちでゲーム企画を作り、パブリッシャーに営業するというパターンもある。

ゲームのスタッフロールやオープニングの企業ロゴで表示されることもあるし、まったく関わっていることを明らかにしない(できない)こともある。
この辺は、パブリッシャーとの関係だったり、パブリッシャーの方針だったり理由は様々。

実際に開発するという点においては、内製なパブリッシャーも同じだ。
この場合も企画し、経営者などにプレゼンして開発のゴーサインをもらうことになる。


一般的にゲーム業界志望者は実際に開発したいという人が多いだろう。
その場合、内製しているパブリッシャーか、デベロッパーに就職することになる。

パブリッシャーは規模が基本的に会社規模が大きいので、待遇なども良い。
ただ、分業化はデベロッパーに比べてより激しい。
デベロッパーは、基本的に規模が小さく、50人も従業員がいればデベロッパーとしては大手だ。
海外の場合は、デベロッパーの規模がより大きいことも多い。


基本的にゲーム開発の流れとしては、以下のようになる。
  1. 商品が企画される
  2. 商品企画に合わせてゲームが企画される
  3. ゲーム仕様を固める
  4. プロトタイプを作成する
  5. 本製作を行う
  6. 販売する
1と2が逆になる場合もある。これは主に持ち込みなどで多い。
1と6は基本的には同じ会社でこれを行うのがパブリッシャー。
4と5だけってパターンもあるけど、一般的には2~5を行うのがデベロッパー。

つまり実際にゲームを開発したい人にとって進む道は2つあり、内製しているパブリッシャーかデベロッパーだ。

待遇としてはパブリッシャーのほうがもちろんいい。
しかし、パブリッシャーは競争率も高いので狭き門だ。
一般的な企業に体質は近い。

デベロッパーは不安定なところもあるし、かなり劣悪な環境であることもある。
デベロッパーはパブリッシャーよりも規模は小さいが数が多いので、様々な企業がある。
待遇含めて様々なので、就職するならより慎重に調査し選択したほうが良い。


最初の役割間の関係について述べる。
パブリッシャーは売れれば売れるほどもちろん儲かるし、売れないと赤字になる。
間接的にはユーザーが買ってくれることになるのだけど、直接的には問屋が買ってくれる本数となる。
なので、問屋受けするかどうかは非常に大きな問題となるので、製作中も問屋にたいしてどうかは大きな問題だ。
ユーザー受けするか問屋受けするかが別れてしまう場合、問屋受けするだろうというほうを取ってしまうことも多い。
ユーザーはパブリッシャーではなく小売り店にお金を払っているでしょ?と考えればわかりやすいだろうか。
もちろん、ユーザーが買わないと未来はないので、ユーザーにも向いている。
単により直接的な、直近的なものとして問屋に向いているというだけだ。

デベロッパーはパブリッシャーが納得する物を作らなければならない。
(そういう契約でそうしないとお金がない)
最終的に売れないと今後の仕事が受注できなくなるので、もちろん問屋にもユーザーにも向いている。
だけど、直接的にはパブリッシャーが望む物となる。
また、デベロッパーにユーザーの声が届くことはない。
知ることができるのは、ネットだったり売上本数だったりしかない。
ゲームについているアンケートハガキもパブリッシャーで止まる。
なので、ハガキできた意見を参考に作ると言うことは不可能だ。
優秀なパブリッシャー、プロデューサーなら、ハガキの意見を上手く活用したり、デベロッパーに伝えたり、要望という形や最初の条件として組み込むこともありうる。
ただ、そういうのに出会ったことも聞いたこともほとんどない。


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